読書その2「透明な鎖」

透明な鎖―障害者虐待はなぜ起こったか

透明な鎖―障害者虐待はなぜ起こったか

先日、ある講義で著者の高谷清氏の話をきいたのをきっかけに手にした本。

この本に書かれた事実は氷山の一角である。

それは虐待を受けた方への配慮という面から一部しか書くことができなかったという意味とこのような障害者への虐待が実は知られることなく今も行われているだろうという意味の二つにおいてである。

障害者雇用促進法、その他障害者の就労に関する制度は充実してきたと言えるだろう。

支援をする機関も随分と多様になった。

しかし少し間違えば使役、虐待と言えるような状況は簡単に生まれてしまうことを忘れてはならない。

働くということの意味、一方で効率、合理性が優先される社会。

だから援助者としてしょうがい者の就労を考えるとき、私は迷い、不安になるのである。