遅ればせながら・・・2008年のこの1冊

いまさらですが簡単に
昨年、最初から最後まで読んだ本は60冊ほどでした。
専門書から少々意識的に遠ざかるようにしておりました。
ひとの気持ちとかを丁寧に描いた作品を読みたいって思っていたからです。
そんな中で心に残った本はというと・・・

第3位

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

スローカーブを、もう一球 (角川文庫 (5962))

この本は「臨床の記述と『義』−樽味伸論文集」の中の書評で取り上げられていたものです。
「臨床の・・・」もベスト3の中にいれようか迷ったなかの1冊。

第2位

なぜ君は絶望と闘えたのか

なぜ君は絶望と闘えたのか

そして第1位

豚のPちゃんと32人の小学生―命の授業900日

豚のPちゃんと32人の小学生―命の授業900日

TVで取り上げられたり、映画化されたりと有名なお話であると思います。
でも本はその場だけでなく、今振り返って・・・という視点が加えられています。
それが私は素晴らしいと思いました。
今、手元においていないので正確には書けません。
しかし豚のPちゃんを飼ったことと教育の成果、効果を結びつけ、そして生徒たちが大人になったと安易に考えないということを述べていました。
確かにあの時、あの場で経験をしたことは心に残るでしょう。
しかし生きていくなかでそれ以上にたくさんのことを人は経験していく。
そういったことを無視して、一部分だけをとりあげて人生への影響を語ることは無理なことのはず。
大きな何かになったケースもあれば、そうでないケースもある。
黒田先生はそこを振り返りながらきちんと述べている。
それが素晴らしいと思うのです。

以上3冊をあげましたが、甲乙つけがたかったです。
横山秀夫の「クライマーズ・ハイ」「出口のない海
石田衣良の「約束」
他にもあげたい本があります。
そういう意味では記憶に残る本を読めた2008年だったように思います。